カウンセラーは、カウンセリングの場では自分の価値観、意見を基本的には表明しません。なので、一個人としての意見です。
今、大変悲しい気持ちです。そして怒りの感情です。コロナ禍で、陽性の妊婦さんが、出血したので救急車を呼びましたが、どこも引き受けてもらえませんでした。妊婦さんは自宅で早産しましたが、結局赤ちゃんは死亡しました。

 なんて悲しい事件でしょう。そしてなぜこんなことになったのか。私は政治に怒りを感じています。かつて私が若かりし頃に観た映画「赤ひげ」のなかで、医師、新出去定が貧しさと病への無知で倒れた人々のための医療施設に、経費を大幅にカットしようとする幕府に対して、「政治が貧困や無知に対して何かしたことがあるか」と怒りました。

 今回の事件を知った時、コロナ禍で苦しむ国民に政治は真摯に向き合っているのかと「赤ひげ」の時代と次元は違うかもしれませんが、政治の貧困を痛感しました。亡くなった赤ちゃん、お母さん、ご家族のことを思うと心痛な思いです。今回の事件は象徴的ですが、このような悲劇が全国で起こっています。国民の命と生活が保障される豊かな政治を願ってやみません。