親は子供が社会、あるいは学校で明るく活発に活動している姿を望んでいるだろう。部屋に閉じこもり、会話することもないわが子に対して、時には不憫だと思い、時にはイラつくこともあるだろう。
結論から言えば、あせらずじっくり待つことだ。言うは易く行うは難し。しかしあせってはいけない。子供は回復力(レジリエンス)を持っている。親の心配、ストレスは子供の知らないところで、発散すればいい。子供に対しては決してせかしたり、イラだった姿を見せてはいけない。
この国は残念ながら、競争社会の中で、少数の勝組と多数の負け組を生み出している。勝ち組は本人の努力もあるかもしれないが、持って生まれた環境で本人の努力の前ですでに差がついているのが現実だ。
引きこもっているわが子は充分努力した。また、人一倍に傷ついている。しばらくは心の傷を癒し、力、気力が満ちてくるまで寄り添いながら、伴走しながら待つ。親はそういく覚悟が必要であろう。大変だが、親にもエールを送りたい。